瀬戸内市議会議員 成本崇|政策レポート

【瀬戸内市の学校教育】
先生がいない教室で、
子どもたちが一番集中していた

AI時代に、これからの子どもへ本当に必要な力とは

机が整然と並ぶ、見慣れた日本の小学校の教室

先生が前に立ち、机が並ぶ。私たちが知っている「学校」の風景です。

この教室の風景に、あなたも見覚えがあるはずです。先生が前に立ち、机がきれいに並び、みんなで黒板に向かう――。

実はこの形、いまの80代の方から20代の若者まで、半世紀ほとんど変わっていません。

ところが先日、私はまったく違う教室を見ました。午後2時、大人でも眠くなる時間。なのに、退屈そうな子は一人もいなかったのです。

今回は、これからの時代に子どもたちへ本当に必要な力、そして瀬戸内市の学校教育の次の一歩について、なるべく専門用語を使わずにお伝えします。子育て中の方も、お孫さんのいる方も、地域の未来に関わる大切な話です。ぜひ最後までお読みいただき、率直なご意見をお聞かせください。

▼ この記事の内容
  1. 50年、ほとんど変わっていない教室の風景
  2. 「正解を出す力」は、もうAIの仕事になった
  3. これから本当に必要な「自ら考える力」
  4. 広島で見た、まったく違う教室
  5. 瀬戸内市で、何から始められるか
  6. まとめ:瀬戸内市でも、きっとできる

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50年、ほとんど変わっていない
教室の風景

瀬戸内市の小学校の外観
子どもたちが毎日通う、地域の小学校。

いまの学校は、先生が教壇に立ち、子どもたちが机に並んで授業を聴き、出された問いに正しく答える――そんなスタイルが一般的です。

思い返してみてください。この仕組みは、いまの80代の方から、高校生や20代の若い世代まで、ほとんど変わっていません。半世紀にわたって、同じ形が続いてきました。

この一斉授業の形は、決して悪いものではありませんでした。多くの子どもに、同じ内容を、もれなく届ける。読み書きや計算の土台を、社会全体で底上げする。日本の学校が長く果たしてきた、大切な役割です。

ただ、この形が広まった時代と、いまとでは、社会が求めるものが変わりました。かつては「決められたことを、正確に、速くこなせる人」が重宝されました。けれど、その役割の多くを、いまは機械が担い始めています。

だからこそ、一つだけ立ち止まって考えたいことがあります。「子どもたちが大人になる頃の世の中」も、50年前と同じなのでしょうか。


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「正解を出す力」は、
もうAIの仕事になった

答えはおそらく、「いいえ」です。

ここ数年で、世の中は大きく変わりました。与えられた問いに、速く正しく答える作業は、いまやAIやコンピューターが得意とする分野になっています。

調べものをする。文章の下書きを作る。表を計算する。外国語を訳す。少し前まで人が時間をかけていた作業を、いまは機械が数秒でこなします。スマートフォン一つあれば、誰でも使える時代です。

かつては「賢さ」の証だった作業の多くを、機械が肩代わりしてくれる。それ自体は、暮らしを助けてくれる便利なことです。

だからこそ、問いが変わります。「答えを知っていること」よりも、どんな問いを立てるか。その答えをどう使うか。人にしかできない部分の値打ちが、これまで以上に大きくなっていきます。

これからの子どもたちに大事なのは、「正解を速く出せること」だけではありません。そもそも、何を問い、何を作り出すか。そこに価値が移っていきます。


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これから本当に必要な「自ら考える力」

私が瀬戸内市の子どもたちに育ってほしいと願うのは、次の二つの力です。

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自ら考える力
答えのない問いに、自分なりの考えを持って向き合う力。誰かの正解を待つのではなく、まず自分で考えてみる姿勢です。
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新たなものを生み出す力
知っていることを組み合わせて、誰かの役に立つものを作る力。「これがあったらいいな」を形にする力です。

そして、この二つを支えるのが、仲間と学び合う力です。自分の考えを言葉にし、友達の考えに耳を傾け、一緒により良い答えを探す。一人では届かない場所に、みんなで手を伸ばす経験です。

これらは、机に向かって正解を覚えるだけでは、なかなか身につきません。自分で選び、試し、間違え、もう一度考える――そうした経験の積み重ねの中で、少しずつ育っていくものだと思います。

では、それを実現している学校は、本当にあるのでしょうか。


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広島で見た、まったく違う教室

議員活動の一環で、先進的な教育に取り組む広島県のある学校を視察しました。そこで見たのは、私の知っている「学校」とは、まるで違う光景でした。

子どもたちがホワイトボードを囲み、自分たちで課題に取り組んでいる様子
(イメージ画像)大人は前に立たず、子どもたちが自分たちで課題を選び、教え合いながら学ぶ。
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異なる学年が、同じクラスで学ぶ 1〜3年生、4〜6年生がそれぞれ一つのクラスに混ざっています。年齢で輪切りにせず、いろいろな子が同じ場で学んでいました。
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「先生」ではなく「グループリーダー」 一方的に教える先生はいません。大人は全体を見守り、つまずいた子にそっと寄り添う役割に徹していました。
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子ども同士で教え合う 上級生が下級生に教え、友達同士で助け合い、時には一人で集中する。やらされる勉強ではなく、自分から進める学びがありました。
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午後2時でも、誰も退屈していない 眠くなりがちな時間帯にもかかわらず、全員がホワイトボードを囲み、真剣に課題に取り組んでいました。その姿が、今も忘れられません。

何より印象的だったのは、子どもたちの表情でした。「やらされている」顔ではなく、「自分でやっている」顔。分からないことを、恥ずかしがらずに友達へ聞く。聞かれた子は、少し得意げに教える。教室全体が、小さな学び合いの輪でできていました。

ここで大切なのは、これが「特別な才能を持った子だけの話」ではない、ということです。仕組みと大人の関わり方を変えることで、ふつうの子どもたちが、自分から学ぶようになっていた。私はそこに、確かな手応えを感じました。


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瀬戸内市で、何から始められるか

では、瀬戸内市では何から始められるのか。大きな制度を一気に変えるのではなく、私はこんな順番で進めたいと考えています。

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まずは「対話」から 先生、保護者、そして子どもたち自身の声を聞く場をつくる。現場の実感を出発点にします。
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先進校に学ぶ 広島をはじめ、すでに実践している学校を研究し、現場を見る機会を増やす。良い点も課題も、正直に持ち帰ります。
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できる範囲で試す 一つの教科、一つの単元から「自分で考える時間」を取り入れてみる。小さく始めて、効果を確かめます。
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先生を支える 先生が新しい学び方を学べる時間と研修を、市としてしっかり確保する。現場任せにしません。

小さく始めて、確かめながら広げていく。その積み重ねが、瀬戸内市らしい学びをつくっていくと信じています。


まとめ:瀬戸内市でも、きっとできる

「素晴らしいけれど、それは特別な地域だからできるのでは?」――そう思われるかもしれません。でも、これはすでに別の地域で現実に動いている教育モデルです。特別な大都市ではなく、地域の学校で実現していました。

一度にすべてを変える必要はありません。できるところから少しずつ。学校の先生方や保護者の皆さんと一緒に、瀬戸内市に合った形を探っていきたいのです。

「正解を出す力」はAIの仕事に。これからは「自ら考える力」「生み出す力」が大切になる――。その学びはすでに実現していて、瀬戸内市でも十分に導入できると、私は考えています。

あなたはどう感じますか?

あなたが受けてきた教育は、どんなものでしたか。瀬戸内市の子どもたちには、どんな学びを受けてほしいですか。ご意見をお聞かせください。皆さんの声を、市政に届けます。

今の教育の良さも大切にしたい
新しい学びを試してほしい
もっと詳しく知りたい

瀬戸内市議会議員 成本崇